1. はじめに
まるで映画のワンシーン!
息を呑む絶景があなたを待っています!和歌山市加太沖に浮かぶ無人島群「友ヶ島」。
そこは、旧日本軍の砲台跡が緑に覆われ、独特の雰囲気を醸し出す「天空の城ラピュタ」のような世界が広がる場所です。歴史を感じる建造物群と、手つかずの豊かな自然が織りなす美しい景色は、訪れる人々を魅了してやみません。人気アニメ「サマータイムレンダ」の舞台としても知られ、多くのファンが聖地巡礼に訪れています。
本記事では、そんな友ヶ島の魅力を最大限に楽しむための観光モデルコース3選をはじめ、フェリーでのアクセス方法、加太港周辺の観光情報などを徹底解説します。
2. 友ヶ島へのアクセス:冒険の始まりは加太港から
友ヶ島への唯一の交通手段は、加太港から出航する「友ヶ島汽船」のフェリーです。無人島へのアクセスは限られているため、事前の情報収集が重要になります。ここでは、フェリー情報と加太港へのアクセス方法を詳しくご紹介します。
2-1. フェリー情報:友ヶ島汽船をマスターしよう
友ヶ島汽船は、加太港と友ヶ島の野名浦桟橋を約20分で結びます。利用する際の注意点や、時刻表、運賃などをしっかり確認しておきましょう。
時刻表・運航情報
フェリーは1日4往復が基本ですが、繁忙期には臨時便が増便されます。ただし、天候によっては欠航となる場合があるため、訪問前には必ず友ヶ島汽船の公式ホームページで最新の運航状況を確認してください。
【運行期間と運休日】
- 12月29日~1月3日は運休
- 3月~12月は毎週水曜日が運休日(祝日の場合は運航、翌日振替休)
- 1月~2月は土・日・祝日のみ運航
【時刻表】
便 | 加太港発 | 友ヶ島発 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 9:00 | 9:30 | |
臨1 | 10:00 | 10:30 | 4/29~5/5, 7/20~8/3のみ |
2 | 11:00 | 11:30 | |
3 | 13:00 | 13:30 | |
臨2 | 15:00 | 15:30 | 4/29~5/5, 7/20~8/3のみ |
4 | 16:00 | 16:30 |
※1便あたりの定員は100名です。第2便以降は当日に整理券が配布されますが、事前予約はできません。特にゴールデンウィークや夏休みなどの繁忙期は、早めに港に到着することをおすすめします。万が一、最終便に乗り遅れると島から帰る手段がなくなるため、帰りの便の時間は常に意識し、余裕を持って桟橋に戻りましょう。
運賃(往復)
大人(中学生以上) | 2,200円 |
子供(小学生) | 1,100円 |
※団体割引(15名以上)や障がい者割引もありますので、詳細は友ヶ島汽船にお問い合わせください。
手荷物は1人1個まで無料。自転車などの特殊小荷物は別途運賃(800円)が必要です。
2-2. 加太港へのアクセス方法
友ヶ島汽船が発着する加太港へは、電車または車でのアクセスが一般的です。
電車でのアクセス
南海加太線の終点「加太駅」が最寄り駅です。駅から加太港までは徒歩約20分(約1.7km)です。時間に余裕がない場合は、駅からタクシーを利用することも可能です。
南海加太線では、鯛をモチーフにした可愛らしい「めでたい電車」が運行されており、旅の気分を盛り上げてくれます。ピンクの「さち」、水色の「かい」、赤い「なな」、黒い「かしら」など、様々なデザインの電車があり、どれに乗れるかも楽しみの一つです。HYDEさんとのコラボ電車も運行されることがありますので、ファンの方は要チェックです!
車でのアクセス
- 阪和自動車道「和歌山北IC」より約35分(約16km)
- 和歌山市中心部(和歌山市役所付近)から約25分(約12.5km)
【駐車場情報】
- 加太汽船船乗り場駐車場:約50台、700円/日。港に最も近いですが、繁忙期はすぐに満車になる可能性があります。
- 個人経営駐車場:港周辺にいくつかあり、料金は700円/日程度(時期により変動)。
【駐車場の注意点!】
「Times淡島神社駐車場」は、友ヶ島観光での利用には絶対におすすめしません。料金が1時間550円で上限がなく、高額になる可能性があります。さらに、PM5時を過ぎると翌朝7時まで出庫できなくなるため、フェリーの最終便で戻っても車が出せないという事態になりかねません。友ヶ島へ渡る際は、必ず他の駐車場を利用しましょう。
3. 友ヶ島観光モデルコース3選:あなたにぴったりの冒険プランを見つけよう!
友ヶ島には、歴史的な砲台跡や美しい自然景観など、見どころがたくさんあります。ここでは、滞在時間や体力に合わせて選べる3つのモデルコースをご紹介します。公式パンフレットのマップ(和歌山市HPなどでダウンロード可能)を片手に、冒険に出かけましょう!島内は未舗装の道や坂道も多いので、歩きやすい靴と服装で訪れるのがおすすめです。
3-1. コース1:名所探訪コース(約3.3km、約3時間)
友ヶ島の主要な砲台跡や絶景スポットを効率よく巡る、一番人気の定番コースです。歴史と自然の両方を満喫でき、友ヶ島の魅力を存分に味わえます。夏には海水浴も楽しめます。
- 野奈浦桟橋
出典:「【友ヶ島】ラピュタの島の観光マップや所要時間、アクセスを紹介!⧉」|和歌山ナビ~地元在住ライターによる地域情報サイト~ – 和歌山県在住ライターによる和歌山地域情報サイト
https://wakayama-navi.com/kankou/tomogashima/
(スタート)
友ヶ島への玄関口。案内センターやトイレがあります。
- ↓ 徒歩約20分(0.9km)
- 第3砲台跡・タカノス山展望台
出典:「第3砲台跡|和歌山市⧉」|和歌山市
https://www.city.wakayama.wakayama.jp/kankou/kankouspot/1027585/1027587/1027590.html
(滞在目安:約60分)
友ヶ島で最も規模が大きく、保存状態も良い砲台跡。レンガ造りの弾薬庫やトンネルは、まさに「ラピュタの世界」。薄暗い内部は懐中電灯があると便利です。タカノス山展望台(標高約120m)からは紀淡海峡や遠くの山々を一望できる絶景が広がります。歴史を感じる景色は圧巻です。
- ↓ 徒歩約20分(1km)
- 孝助松海岸
出典:「【加太・友ヶ島】和歌山北部の港町・加太とラピュタ島を巡る【和歌山県】 – ゆずた散歩⧉」|ゆずた散歩
(滞在目安:約5分)
美しい海岸線が広がるスポット。少し休憩するのに最適です。
- ↓ 徒歩約10分(0.2km)
- 友ヶ島灯台・子午線広場
出典:「子午線広場(子午線塔モニュメント)|和歌山市⧉」|和歌山市
https://www.city.wakayama.wakayama.jp/kankou/kankouspot/1027585/1027611.html
出典:「友ヶ島灯台 – Wikipedia⧉」|ja.wikipedia.org
https://ja.wikipedia.org/wiki/友ヶ島灯台
(滞在目安:約20分)
1872年(明治5年)に建てられた日本で8番目の洋風灯台で、現在も現役で活躍しています。真っ白な美しい灯台は写真映えも抜群。隣接する子午線広場には、日本の標準時子午線(東経135度)が通っています。
- ↓ 徒歩約10分(0.3km)
- 第2砲台跡
(滞在目安:約10分)海岸線に沿って築かれた砲台跡。海の景色と遺構のコントラストが美しい人気の撮影スポットです。対岸の淡路島由良地区の砲台と連携し、敵艦を挟み撃ちにする目的がありました。
- ↓ 徒歩約20分(0.9km)
- 野奈浦桟橋(ゴール)
3-2. コース2:自然満喫ロングコース(約6.1km、約3時間半)
友ヶ島の自然の奥深くまで足を延ばし、手つかずの景観や貴重な植生に触れることができる健脚向けのコースです。歴史的建造物と豊かな自然の調和を楽しめます。ある程度の体力が必要となるため、準備をしっかりとして臨みましょう。
- 野奈浦桟橋(スタート)
- ↓ 徒歩約20分(0.5km)
- 南垂水キャンプ場
出典:「キャンプ場|和歌山市⧉」|和歌山市
https://www.city.wakayama.wakayama.jp/kankou/commissionfilm/1003287/1006650/1006698.html
(滞在目安:約10分)
芝生が広がるキャンプ場。宿泊キャンプやBBQが楽しめます。(※2024年4月時点では、野奈浦桟橋架け替え工事の資材置場となっているため利用停止中です。再開時期は公式サイトでご確認ください。)
- ↓ 徒歩約20分(1km)
- 第4砲台跡
出典:「第4砲台跡|和歌山市⧉」|和歌山市
https://www.city.wakayama.wakayama.jp/kankou/kankouspot/1027585/1027587/1027591.html
(滞在目安:約30分)
第3砲台の補助的な役割を担った砲台跡。らせん階段状の地下施設が特徴的で、探検気分を味わえます。保存状態も比較的良好です。
- ↓ 徒歩約20分(0.7km)
- 深蛇池(蒲浦海岸)
出典:「友ヶ島深蛇池湿地帯植物群落 | 和歌山市の文化財⧉」|wakayamacity-bunkazai.jp
http://wakayamacity-bunkazai.jp/shitei/4848/
(滞在目安:約15分)
和歌山県の天然記念物に指定されている湿地帯。ヒトモトススキやテツホシダなどの貴重な湿地性植物が群生しています。静かで神秘的な雰囲気が漂います。
- ↓ 徒歩約30分(1.5km)
- 閼伽井の碑(虎島方面)(滞在目安:約10分)虎島へと続く道中にある石碑。虎島は修験道の修行地としても知られ、独特の地形が見られます。【重要】虎島へ渡る堤防は、老朽化のため基本的に通行禁止となっています。安全のため、絶対に渡らないでください。
- ↓ 徒歩約60分(1.7km)
- 野奈浦桟橋(ゴール)
3-3. コース3:サクッと満喫!ちょこっとコース(約2.5km、約1時間40分)
「あまり時間がないけど、友ヶ島の雰囲気は味わいたい!」という方におすすめのショートコースです。友ヶ島の象徴ともいえる第3砲台跡を中心に、短時間でラピュタ感を満喫できます。軽いトレッキング気分で楽しめます。
- 野奈浦桟橋(スタート)野奈浦広場にはトイレや自動販売機、島唯一のカフェ「ともがしまの海の家」があり、軽食やドリンクを楽しめます。水道はないので飲料水は持参しましょう。
- ↓ 徒歩約20分(0.9km)
- 第3砲台跡・タカノス山展望台(滞在目安:約40分)このコースのハイライト!苔むしたレンガ造りの建物群は、まさに異世界。内部の暗闇を進むと、砲座跡や指令室跡などを見学できます。写真撮影には絶好のロケーションです。展望台からの景色もお忘れなく。
- ↓ 徒歩約15分(1km)
- 第5砲台跡(滞在目安:約10分)第3・第4砲台の死角をカバーするために造られた小規模な砲台跡。野奈浦方面や当時の兵舎、発電所などがあった島の中心部を守る役割がありました。ひっそりとした佇まいが歴史を感じさせます。
- ↓ 徒歩約15分(0.6km)
- 野奈浦桟橋(ゴール)
※島内には照明がほとんどないため、特に砲台跡の内部を見学する際は懐中電灯を持参すると安心です。
4. 友ヶ島だけじゃない!加太の魅力も満喫しよう
友ヶ島観光と合わせて楽しみたいのが、フェリーが発着する加太港周辺の観光です。「ノスタルジックな港町・加太で、旅の思い出をさらに深めませんか?」ここでは、加太の観光スポットやグルメ、宿泊施設についてご紹介します。詳細な情報は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
和歌山 加太のおすすめ|ランチ・宿泊・観光スポット【ノスタルジー】
4-1. 加太港周辺のおすすめスポット・グルメ
加太は古くから漁業が盛んな港町。新鮮な海の幸を味わえる食事処がたくさんあります。特に鯛は名物で、「鯛めし」や「鯛ラーメン」などが人気です。また、人形供養で有名な「淡嶋神社」や、夕日の美しい「加太海岸」など、見どころも点在しています。歴史ある温泉旅館もあり、日帰り入浴を楽しめる施設もあります。
出典:「【公式】加太海水浴場(かだかいすいよくじょう) | kada beach in wakayama⧉」|kadabeach.com
http://kadabeach.com/
出典:「淡島神社 | 安産・子授け・万病平癒 「淡島神社」⧉」|awashimajinjya.com
https://awashimajinjya.com/
おすすめグルメ例:
- 満幸商店:
ボリューム満点の海鮮丼や「わさびスープ」が名物。 - 活魚料理いなさ:新鮮な地魚を使った料理が楽しめる。
- 先田本家:よもぎ餅「淡嶋への想い」はお土産にも人気。
※店舗の営業時間や定休日は事前にご確認ください。
4-2. 加太の宿泊施設
加太には、オーシャンビューの温泉旅館からリーズナブルな民宿まで、様々なタイプの宿泊施設があります。友ヶ島観光と合わせてゆっくり滞在するのもおすすめです。予算や目的に合わせて選びましょう。
- 休暇村紀州加太:絶景露天風呂が自慢。
- ひいなの湯:淡嶋神社に近い温泉旅館。
- その他、民宿やゲストハウスなど。
4-3. 加太と友ヶ島を組み合わせた1日観光プラン例
時間を有効に使って、加太と友ヶ島の両方を楽しむ欲張りプランの一例です。
- 午前:南海「めでたい電車」で加太駅へ。加太港へ移動し、早めのフェリーで友ヶ島へ出発!
- 友ヶ島観光:お好みのモデルコースで「天空の城」を満喫。歴史的な砲台跡や絶景を堪能しましょう。
- 午後:フェリーで加太港へ戻り、港周辺で新鮮な海の幸ランチ。
- 加太散策:淡嶋神社参拝や、加太のレトロな街並みを散策。海岸で夕日を眺めるのもロマンチックです。
- 夕方~:加太温泉で旅の疲れを癒すか、お土産を選んで帰路へ。あるいは加太で宿泊し、翌日も和歌山観光を楽しむのも良いでしょう。
このプランを参考に、自分だけのオリジナルな友ヶ島・加太旅行を計画してみてください。
5. まとめ:友ヶ島で忘れられない冒険の旅へ
「天空の城ラピュタ」や「サマータイムレンダ」の世界を彷彿とさせる友ヶ島。歴史が刻まれた砲台跡と、手つかずの自然が織りなす独特の景観は、一度訪れたら忘れられない感動を与えてくれます。この記事でご紹介したアクセス方法やモデルコースを参考に、あなたも友ヶ島で非日常の冒険を体験してみませんか?計画を立てて、素晴らしい景色と歴史ロマンあふれる友ヶ島へぜひ足を運んでみてください。きっと、心に残る旅になるはずです。
コメント