日本西端の海に浮かぶ長崎県・五島列島は、息をのむほど美しい自然の絶景と、独自の歴史を刻んだ教会群が魅力の島々です。透明度の高いエメラルドグリーンの海、手つかずの自然が織りなす景観、そして世界遺産にも登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産として知られる歴史ある教会群は、訪れる人々を深く魅了します。
本記事では、「五島列島を2泊3日で効率的に満喫したい」「絶景と教会巡りを中心に旅行プランを立てたい」と考える皆様のために、福江島を中心に奈留島、久賀島も巡る充実のモデルコースをご紹介します。交通手段や宿泊施設、おすすめのグルメ情報まで、五島列島での忘れられない旅を計画するためのヒントが満載です。さあ、五島列島の奥深い魅力に触れる旅へ出かけましょう。
出典:「久賀島観光マップ – 久賀島潜伏キリシタン資料館⧉」|久賀島潜伏キリシタン資料館
https://utikami.jimdofree.com/%E4%B9%85%E8%B3%80%E5%B3%B6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
出典:「2025年 奈留島 – 出発前に知っておくべきことすべて – トリップアドバイザー⧉」|トリップアドバイザー
https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022848-d8299313-Reviews-Naru_Island-Goto_Goto_retto_Nagasaki_Prefecture_Kyushu.html
1日目:福江島観光と歴史に触れる教会巡り
五島列島の玄関口である福江島は、島内で最大の面積を誇り、五島市の中心地でもあります。美しい自然景観と歴史的な教会が点在し、見どころが豊富です。1日目は福江島をじっくりと巡る旅程を楽しみましょう。
午前:五島福江空港到着、レンタカーで絶景へ
五島福江空港に到着したら、まずはレンタカーを借りましょう。五島列島内での移動はレンタカーが最も効率的で便利です。空港には複数のレンタカー会社のカウンターがあり、事前に予約しておくことを強くおすすめします。特に観光シーズンは混み合うため、早めの予約が必須です。
空港から車で約10分の場所に位置する「鬼岳(おんだけ)」は、福江島を代表する絶景スポットです。標高315mのなだらかな山で、その名の通り鬼が住むといわれた伝説を持つ火山です。火口跡がそのまま芝生に覆われた姿は、見る者を圧倒します。山頂までは遊歩道が整備されており、約30分で気軽に登ることができます。頂上からは、福江市街地や五島灘の雄大な景色を一望でき、360度の大パノラマはまさに「絶景」です。登山に自信がない方でも、展望台から素晴らしい眺めを楽しめます。鬼岳の麓には五島椿森林公園もあり、四季折々の自然が楽しめます。
出典:「【五島】福江島のシンボル「鬼岳」の絶景!新緑に夕景、天の川が見れる星空<春・夏編> | わたしがえらぶ長崎のお気に入り Tabi Note | 【公式】長崎観光/旅行ポータルサイト ながさき旅ネット⧉」|【公式】長崎観光/旅行ポータルサイト ながさき旅ネット
https://www.nagasaki-tabinet.com/blog/tabibu/ruri/202405_onidake
ランチは福江市街地へ移動し、地元の新鮮な海の幸を堪能できる海鮮丼屋へ。五島列島は豊かな漁場に恵まれ、新鮮な魚介類が豊富です。「五島市魚津が浦」など、地元で人気の海鮮丼を提供する店で、とれたての海の幸を贅沢に盛り合わせた丼を味わいましょう。価格帯は1,500円〜2,500円程度で、事前に営業時間の確認や、場合によっては予約をおすすめします。
午後:五島最古の歴史と潜伏キリシタンの足跡を訪ねて
午後は福江島の歴史と文化に触れる観光スポットを巡ります。
大宝寺
福江市街地から車で約15分の場所にある「大宝寺」は、五島列島で最も古い歴史を持つ寺院の一つです。弘法大師空海ゆかりの寺としても知られ、静寂な境内には歴史の重みが感じられます。豊かな自然に囲まれた中で、ゆっくりと時間を過ごすことができるでしょう。
五島市街地の教会群:堂崎教会
出典:「堂崎教会 | 教会 | 五島の島たび【公式】- 長崎県五島市の観光・旅行情報サイト⧉」|五島の島たび【公式】- 長崎県五島市の観光・旅行情報サイト
https://goto.nagasaki-tabinet.com/junrei/332
五島列島を代表する観光スポットの一つが、その美しい教会群です。特に福江島には多くの教会が点在しています。その中でも必訪なのが、「堂崎教会」です。
福江港から車で約20分の場所に位置する「堂崎教会」は、国指定重要文化財にも指定されている歴史ある教会です。赤レンガ造りの重厚な外観と、鮮やかなステンドグラスが美しい内部は、見る者を惹きつけます。この地域は、明治初期まで続いた潜伏キリシタンの歴史と深く結びついており、弾圧の歴史を今に伝える貴重な場所です。教会内部にはキリシタン資料館が併設されており、当時の人々の信仰の厚さや苦難の歴史を学ぶことができます。教会を見学する際は、静粛を保ち、信者の方々への配慮を忘れないようにしましょう。教会内部の撮影は制限されている場合があるので注意が必要です。
その他、福江島には「水ノ浦教会」や「井持浦教会(ルルド)」など、個性豊かな教会が点在しています。時間と興味に合わせて巡るのも良いでしょう。
夕食:五島グルメを堪能
1日目の締めくくりは、福江市街地で地元の味を堪能できる居酒屋へ。「五島牛」「五島豚」といったブランド肉や、その日水揚げされたばかりの新鮮な魚介類を使った料理が楽しめます。「居酒屋 魚民 福江店」や「居酒屋 網元」などがおすすめです。五島列島の豊かな食材を活かした料理は、旅の疲れを癒してくれることでしょう。予約をしておくのが確実です。
宿泊:福江島内のホテルで快適な夜を
宿泊は福江島内のホテルや旅館が便利です。「五島コンカナ王国ワイナリー&リゾート」では、ワインの試飲や温泉も楽しめ、リゾート気分を満喫できます。「五島パークホテル」や「ビジネスホテルニューポート」など、福江港周辺にもビジネスホテルや旅館が充実しています。翌日の移動を考慮し、福江港に近い宿泊施設を選ぶのも良い選択です。各ホテルの設備やアクセス、価格帯などを比較検討し、旅行サイト(例:じゃらんnet、楽天トラベル)で予約しましょう。
2日目:奈留島・久賀島を巡る世界遺産と絶景の旅
2日目は、五島列島の玄関口である福江島からフェリーに乗り、さらに奥深い魅力を秘めた奈留島と久賀島へと足を延ばします。世界遺産に登録された教会群と、息をのむような美しい「絶景」があなたを待っています。
午前:フェリーで奈留島へ、静かな島に佇む教会を訪ねる
福江港からフェリーに乗って奈留島へ移動します。福江港から奈留島行きのフェリーは、五島汽船が運航しており、所要時間は約30分~1時間程度です。料金や時刻表は季節によって変動するため、事前に五島汽船のウェブサイト(五島汽船公式サイト)で確認し、乗船券の予約をしておくことを強くおすすめします。特に連休などは満席になる場合があるため、計画的な予約が重要です。
奈留島に到着したら、島内を巡るレンタカーやレンタサイクル、またはタクシーを利用します。奈留島は静かで落ち着いた雰囲気が魅力の島です。ここでは「奈留教会」を訪れましょう。
出典:「教会 | 五島の島たび【公式】- 長崎県五島市の観光・旅行情報サイト⧉」|五島の島たび【公式】- 長崎県五島市の観光・旅行情報サイト
https://goto.nagasaki-tabinet.com/junrei
奈留教会
奈留教会は、奈留港からほど近い場所にある美しい教会です。白い壁と特徴的な八角形の鐘楼が青空に映え、周囲ののどかな風景と見事に調和しています。内部も温かみのある雰囲気で、静かに祈りを捧げる信者の姿も見られます。奈留島ならではの素朴で美しい景観の中で、教会の歴史と信仰の息吹を感じることができます。周辺には映画「悪人」のロケ地にもなった「奈留島海水浴場」などもあり、美しい海の景色も楽しめます。
午後:久賀島へ移動し、世界遺産と極上の海水浴場を満喫
奈留島観光を楽しんだ後は、再びフェリーで久賀島へ移動します。奈留港から久賀島(田ノ浦港)行きのフェリーも五島汽船が運航しており、所要時間は約30分程度です。こちらも事前に時刻表と予約状況を確認してください。フェリーの欠航情報は、当日の天候によって決まることが多いため、最新情報を常にチェックするようにしましょう。
久賀島は、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産である「久賀島の集落」を擁する歴史的に重要な島です。
高浜海水浴場
出典:「【久賀島】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet⧉」|jalan.net
https://www.jalan.net/kankou/spt_42206ab2050007329/
久賀島でまず訪れたいのが、日本一美しいとも称される「高浜海水浴場」です。久賀島(田ノ浦港)から車で約40分、福江島南西部に位置しています。ここでは「絶景」という言葉が最も相応しい、白い砂浜とエメラルドグリーンに輝く海のコントラストに心を奪われることでしょう。遠浅で波も穏やかなため、夏には海水浴を楽しむ人々で賑わいます。透明度の高い海はシュノーケリングにも最適です。海水浴シーズン以外でも、その圧倒的な美しさは訪れる価値があります。周辺には展望台もあり、高台からこの絶景を一望できます。
旧五輪教会(久賀島)
出典:「五輪教会|世界遺産の島 五島市⧉」|city.goto.nagasaki.jp
https://www.city.goto.nagasaki.jp/sekaiisan/li/010/090/20190202145344.html
高浜海水浴場の絶景を堪能したら、久賀島に残る世界遺産の教会へ。「旧五輪教会」は、五輪地区の入り江にひっそりと佇む、ひときわ趣のある木造教会です。かつては久賀島の中心的な教会でしたが、現在はすぐ隣に新しい五輪教会が建てられ、旧教会は保存されています。この教会は、潜伏キリシタンが信仰を守り抜いた歴史を今に伝える貴重な遺産であり、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一部として世界遺産に登録されています。内部見学には事前予約(五島市観光協会)が必要な場合が多いので、必ず確認しましょう。素朴ながらも重厚な歴史を感じさせる建築様式は、訪れる人々に深い感動を与えます。
久賀島観光の後は、フェリーで福江島へと戻ります。夕食は福江島で、昨晩とは異なる居酒屋やレストランで五島グルメを楽しみましょう。福江島には他にも魅力的な飲食店が多く、「五島うどん」の専門店や、五島牛を提供するステーキハウスなど、様々な選択肢があります。五島うどんは日本三大うどんの一つに数えられ、椿油を練り込んだ細麺が特徴です。ぜひ本場の味を体験してください。
出典:「株式会社 中本製麺【公式】 | 長崎県五島列島の特産品「五島うどん」の製造直販|ネットショップ「五島うどん本舗」と うどん茶屋「おっどん亭」運営⧉」|株式会社 中本製麺【公式】
https://510udon.jp/
宿泊:福江島内のホテルで連泊
宿泊は、前日と同じ福江島内のホテルで連泊するのをおすすめします。荷物を移動させる手間が省け、最終日の朝もスムーズに行動できます。もし異なる宿泊施設を試したい場合は、福江市街地により近いホテルを選ぶと、お土産探しや移動が便利になります。
3日目:五島列島最後の絶景とお土産選び、そして帰路へ
3日目は、五島列島での旅の締めくくり。午前中は福江島に残る最後の絶景を堪能し、午後はお土産選びを済ませて空港へと向かいます。最後まで五島列島の魅力を満喫する「旅行プラン」です。
午前:圧倒的な自然美と五島のお土産探し
大瀬崎灯台
出典:「【絶景!九州最西端の夕陽、大瀬崎灯台】 | みやこ別邸〜五島列島福江島 荒川温泉〜⧉」|みやこ別邸〜五島列島福江島 荒川温泉〜
https://www.miyako510.com/%E3%80%90%E7%B5%B6%E6%99%AF%EF%BC%81%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E6%9C%80%E8%A5%BF%E7%AB%AF%E3%81%AE%E5%A4%95%E9%99%BD%E3%80%81%E5%A4%A7%E7%80%AC%E5%B4%8E%E7%81%AF%E5%8F%B0%E3%80%91/
最終日の午前中に訪れたいのが、福江島西端にそびえ立つ「大瀬崎灯台」です。福江港から車で約1時間、五島列島のシンボルともいえるこの灯台は、東シナ海に向かって突き出た断崖絶壁の上に堂々と立ち、その景色はまさに圧巻の一言。「絶景」という言葉だけでは表現しきれないほどの雄大さがあります。日本の灯台50選にも選ばれており、映画「悪人」のロケ地としても有名です。灯台までの遊歩道は整備されていますが、高低差があるため歩きやすい靴でのアクセスが必須です。太平洋に沈む夕日の名所としても知られていますが、今回は帰路を考慮し、午前の訪問をおすすめします。海の青さと断崖のコントラスト、そして白亜の灯台が織りなす風景は、五島列島での旅の最高の思い出となるでしょう。
お土産選び
五島列島ならではのお土産を選びましょう。福江港ターミナル内には「おみやげ館」があり、五島列島の特産品が豊富に揃っています。また、福江市街地にも個性豊かなお土産店が点在しています。
- 五島うどん: 日本三大うどんの一つで、細麺ながらコシがあり、独特のつるりとした喉越しが特徴です。ご家庭用はもちろん、贈答用にも喜ばれます。
- かんころ餅: サツマイモともち米を練り合わせた素朴な郷土菓子。焼いて食べると香ばしさが引き立ち、優しい甘さが口の中に広がります。
- 五島椿油: 五島列島は椿の産地としても有名です。高品質な椿油は、食用だけでなく、髪や肌のお手入れにも使える万能オイルとして人気です。
- 海産物加工品: アゴ(トビウオ)を使った出汁や干物、五島灘で獲れた新鮮な魚介類の加工品などもおすすめです。
これらのお土産は、五島列島の豊かな自然と文化を感じさせる品々です。ご自身の旅行の思い出に、また大切な人への贈り物に、じっくりと選んでみてください。
午後:空港への移動と帰路へ
お土産選びを終えたら、レンタカーを返却するために五島福江空港へ向かいます。レンタカー会社の営業所は空港周辺にあることがほとんどです。ガソリンを満タンにして返却する必要があるため、事前にガソリンスタンドの場所を確認しておきましょう。
空港に到着後、フライトの時間に合わせて搭乗手続きを済ませます。五島列島へのアクセスは飛行機の他に、長崎や福岡からのフェリーや高速船もあります。次の旅行の「旅行プラン」を立てる際に、それらの交通手段も検討してみるのも良いでしょう。
費用目安と旅行の注意点
費用目安(2泊3日、一人当たり)
- 交通費: 往復航空券(東京・大阪などからの場合)30,000円~60,000円。レンタカー(3日間)15,000円~25,000円。島間フェリー代 3,000円~5,000円。
- 宿泊費: ホテル・旅館(2泊)15,000円~30,000円(宿泊施設やシーズンによる)。
- 飲食費: 1日5,000円~8,000円として、3日間で15,000円~24,000円。
- 観光費用: 入場料など2,000円~5,000円。
合計で概ね70,000円~120,000円程度が「予算」の目安となります。シーズンやホテルのグレード、航空券の割引状況によって変動します。
旅行の注意点
- 天候: 五島列島は離島であるため、荒天時にはフェリーや飛行機が欠航することがあります。特に冬場の移動は注意が必要です。予備日を設けるか、最新の運行情報を常に確認するようにしましょう。
- 服装・持ち物: 島内観光は歩くことが多いので、歩きやすい靴は必須です。夏場は日差しが強いので、帽子や日焼け止め、サングラスなどの日焼け対策を。冬場は風が強く冷え込むこともあるため、防寒対策をしっかり行いましょう。また、常備薬やモバイルバッテリーなども持っていくと安心です。
- 教会見学のマナー: 教会は信仰の場です。静粛を保ち、露出の多い服装は避け、写真撮影の可否を確認するなど、マナーを守って見学しましょう。特に内部見学には事前予約が必要な場合もあるので、確認が必要です。
- 事前予約: レンタカー、宿泊施設、島間フェリー、一部の教会見学などは事前予約が必須です。
まとめ:五島列島2泊3日モデルコースで忘れられない旅を
五島列島での2泊3日の旅はいかがでしたでしょうか。この「モデルコース」は、福江島を中心に奈留島、久賀島へと足を延ばし、五島列島が誇る「絶景」と「教会」を巡る「旅行プラン」です。1日目は鬼岳や堂崎教会で福江島の自然と歴史に触れ、2日目は奈留教会と世界遺産である旧五輪教会、そして高浜海水浴場の極上の景色を堪能しました。最終日には大瀬崎灯台の雄大な景観を目の焼き付け、五島ならではのお土産も手に入れました。
五島列島は、美しい自然、深い歴史、そして温かい人々との出会いが織りなす魅力に満ちた場所です。この「2泊3日」の「旅程」が、皆様の五島列島での思い出に残る旅のきっかけとなれば幸いです。ぜひこの「モデルコース」を参考に、自分だけの特別な五島列島の旅を計画してみてください。五島列島があなたを待っています。
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